3週間ぶりのサーフィン、やっぱり気持ち良かった。

最後にサーフィンしたのは、確かバリを出発する5~6日前、あの時はそれほど波のサイズも無く緊張するほど潮も引いていなかったけれど、何故かタイミング悪く、胸部を強くリーフにヒットさせてしまった。

医者には行かなかったが、肋骨にヒビが入ったか骨折をした。昔からよく聞く話では「肋骨は折れても手当ができず放置して治るのを待つだけだ」と。だから医者に行かなかったということなのだが。その肋骨の痛みがこの2~3日の間に大分収まってきたのと、現在仮住まいしている目の前に割れるレフトの波、ナンガスが朝からまあまあ良い波がたっている。

サーフィンを1週間、10日とやらない日が続くと、無性にサーフィンをやりたい気持ちに駆られるが、半月を超えて3週もやらないと、今度はサーフィンをやりたい気持ちよりも、「今日も1日ぐらいやらなくてもいいだろう。」とやらなくても良い気持ちにシフトして行く。

でもこれまでの経験から、そのような気持ちになった時はズルズルやらない事を続けるのでは無く、「サーフィンやるの面倒くさいなー。」と思っても、パドルだけでも良いので一度ボードの上に乗り波を捕まえる行為をしてみたほうが良い事は知っていたので、あまり乗り気では無かったが、早朝誰一人といないナンガスのアウトを目指してパドルアウトした。

久しぶりにサーフィンをやる時は気持ちと身体の動きが上手く連動できず、パドルが空回りしてしまい漕いでも漕いでも進まないなんて経験をした事ある方も多くいるとおもう。

久しぶりの海水に浸かり、すぐにボードの上には乗らず、まずは頭まで海水に潜り出てくると身体に溜まった二酸化炭素をお腹の底から「フーッ」と吐き出し、身体の力が抜けるのを確認するとボードの上に寝そべった。

「久しぶりに乗るサーフボードの感触だ。」ここで焦ってパドルをしては行けない。

まずは肩の根本に意識を向けて、普段より大分遅いスピードで肩甲骨から腕全体を回しヒトカキ、ヒトカキ水を掻いている事を確認すると同時に、背骨に意識を集中させると、しっかり体幹の力が伝わっていた。

「よし。」3週間ぶりのサーフィンだけれど体力に体感は衰えていない事が分かった。

今日の朝はハイタイド周りでインサイドは岸に向かいカレントがある。「ガツガツ乗ってやるぞ。」という気持ちでは無いので、パドルの肩慣らしにはちょうど良い。ゆっくりゆっくり沖まで行くと、岸から見たときよりサイズ感がある波だった。

ハイタイド周りで波は分厚く、カールのすぐ横、テイクオフポジションだけはまあまあ掘れて力がある。まずは沖に出てすぐに波が来たので、自分に「焦るな。リラックス」と言い聞かせ、ゆっくりと大きくパドルをしてテイクオフを試みたら、見事上手に良いポジションから乗れた。ボトムに降りると後頭部側に波のフェイスが続き、ターンを繰り返しながらさいごまでメイク。久しぶりに乗った波に心から満足できた。

広い海の中は左右見回しても誰も人が見当たらない。ちゃんとした場所で波待ちをしていればセットを喰らうことも無く、ゲッティングアウトもドルフィンスルーは必要ない。大自然に囲まれたそんな海で結局4本波に乗り、本日のサーフィンは終了。

浜から50m程歩いて家に戻りシャワーを浴び、自鏡に映る自分の姿を見ると、とても良い表情だった。

その自分を見るとサーフィンをしていなかったこの3週間の間に大分ストレスが溜まっていたんだな。と気付かされた。

たった4本の波に乗っただけで、別人のように輝いている自分がいた。

家の庭から一歩出た所にナンガスのブレークが見える。

もう2週間近くスンバワにいるけれどサーフィン用グッツ、初使用。

ウッドデッキにサーフボードを立て掛けて。これって雑誌などに出てくる憧れのサーファーハウスみたいだな。と思いながら。