ずいぶん前だけれどレイキーピークでサーフィンをしていた時に、顔見知りのローカルが私の横をパドルで通り過ぎたとき、おしりに近い背中に切り口の肉が膨らんだような古傷があるのが目に入ったので、何気なく「これどうしたの?」と訪ねると「ナンガスのロータイドでサーフィンしてたらリーフにヒットした。」続けて「その時はロンボク島のデザートポイント見たいな波だった。」と返事が返ってきた。その時このローカル話盛るなー。ナンガスの波がデザートポイントなんて表現力豊か過ぎて面白すぎる。と半信半疑に話を聞いていた。
去年の9月から今のナンガスの家にいるけれど、サーフィンできる波は立ってるけれど毎日毎日B級の波。このブログやSNSの投稿ではナンガスとポイント名を書かずに「家の前の波」と書くことが多い。それはあまりサーファーもいなくB級の波で、ポイント名なぞ名付ける価値の無い波だと思っていたからだ。
バリ島のグーフィーのB級ポイントといえばエアーポートリーフやマデウィー、バランガン、インポッシブルなどが浮かんでくる。これらのポイントはそこそこ遊べるけれど、どんなにコンディションが良くなっても所詮B級の波。
昨日、一昨日と夕方現場から戻り、家の前の波を見ていると、いつもよりスピード感あるライディングで波に乗るサーファーがいた。少々沖合で割れる波なので岸から良く見えても実際アウトに出ると波が速すぎたり、テイクオフしにくい波だったりということが良くある。
そして今日の夕方も昨日、一昨日同様無風だったので何時もより少し速目の16:30分に現場から上がり、ナンガスの波を確かめに行くことにした。
今日は16時がデッドロータイドで日暮れにかけて潮が上げてくる、いつも通りにヒトコギづつゆっくりと自分のパドルを確かめながら沖に向かうと次々と波が入ってきた。そのラインナップは確実にいつもとは違う景色、はるか沖合から来る波来る波先割れすることは無いマシーンブレイク、チューブはところどころ巻く程度だがマシーンブレイクの確率は本当にデザートポイントに匹敵するぐらいだ。トータルではデザートポイントには及ばないが、ウルワツのレーストラックが決まったときの様な波だった。
バリ島のB級ポイントは決してA級の波にはならないがスンバワのB級ポイントはA級の波になるんだ。と古傷をおったローカルが言ってた事が本当だったんだと確信できた。
レイキー地区はレイキーピークとペリスコープの2つがA級ポイントだと思っていたが、今日のナンガスの波は私個人的にはレイキーよりもペリスコープよりも好きなタイプの波で9月にスンバワに来て以来1、2番目にハイテンションになる波だった。
今晩バリ島から友人がくる。明日の夕方は皆をナンガスに案内しよう。