サーフィンをやりすぎない様にするための暇つぶし

昨夜は21時になる前に就寝したので普段の睡眠時間7時間を足しても朝の4時。夜が明ける前から目が覚めてしまい寝床で明るくなるのを待ってから一番で波を見に行くと今日も先日同様のサイズで部屋の前に見えるレイキーピークとレイキーパイプは頭半からセットが入るとダブルぐらいはありそうな波が入ってきている。

いつもの朝のように山側からヒヤッとした空気が海方向に向かって吹き、押し寄せてくる波の上部からは後方に水しぶきが飛とんでいるのを浜からも確認できる。今日も丁度良い感じのオフショアーウインドだ。

干潮と満潮の差は昨日よりさらに小さくなり、その差朝と夕方で0,4mしか変わらない。こういう潮周りのレイキーピークは強いオンショアーさえ吹かなければ1日中GOOD WAVEとなる。

雨季から乾季に季節が変わる3月のスンバワでは時折雨が降る日もあるが前月に比べて晴天が多くなる。雨で空気が浄化された後の晴天の日は雲やダストなど太陽光線を遮るものが無く、ダイレクトに肌に照り付けあっという間に真っ黒に日焼けしてしまう。

今日みたいなGOOD WAVE日和には一日中サーフィンをしたい気持ちなのだけれど、先日のブログで少し触れたように私は人より眼球が弱いため日差しが強いこの季節に一日中サーフィンすると視力が悪化してしまうので、自分に合った波のコンディションの時間帯を選んで1ラウンド入るのみにしている。

そこで少し私の視力のことに関してのエピソードに触れたい。私は緑内障、白内障、翼状辺と3つの目の病気を経験している。これらの言葉を聞いても目が健康な人は白内障ぐらいは知っていると思うが、緑内障に翼状辺はあまり聞きなれた言葉でないかもしれないので説明したいと思う。

まずは認知度が高い白内障、簡単に説明すると字の通り景色が白っぽく見えたり光がまぶしく感じ、それが進行してくると霧がかかり曇りガラスのような視界になる。

次は翼状辺の説明をしよう、サーファーに多い目の病気で目の表面、白目部分の角膜が黒目部分にかぶさってくる。かなり進行しないと視力や視界に影響はなく手術や治療をしない場合も多くある。

これら2つは紫外線が原因となり発病する可能性が高い病気のようだ。中学2年生から始めたサーフィンは中学卒業後から50歳の現在まで毎日ではないが年間250日間は軽くやっているので、これだけ長い間サーフィンに時間を費やしてきた代償かもしれない。

そして緑内障。白内障と頭文字一時違いだが病気の内容は全く異なる。目の視野が欠けていく目から脳へとつながる神経の病気。失明の確率は一番高い病気で病状は元に戻ったり良くなることは無い。一度この病気にかかると悪い方向に進行するのみという恐ろしい病気だ。

私が30代後半のまだGLANDやロンボク島のデザートポイントの大きな波で上手に乗れるようになりたいとサーフィン熱が絶頂期にこれら3種類の病気が立て続けに襲ってきた。始めに目の不調を感じたのは十数年も前のことだけれど、その時のことは今でも鮮明に覚えている。

SECRET GARDENでの仕事は予約管理からゲストリレーション、サーフガイドや送迎の手配やらこのブログを掲載しているウェブサイトの管理まで1人何役もこなしている。そして一番メインの仕事はゲストの皆さんの食事を調理することだ。

食事は高級寿司屋とも思えるようなコの字カウンターの中で私が調理をして提供をしている。お酒を飲みながら食事をしている方々とカウンター越しでお話をしていると私もついついお酒を飲んでしまう。時にはというか6割がたの確率で次の日の朝は少し頭がふらふらするなと言うほどの量を飲んでいる。それなので朝早い時間の波チェックには二日酔いで行くときも多い。

ある朝、宿から歩いて3分もかからないビンギンの丘の上に波を見にいった。前日のお酒が残っていたせいだと思う?歩きながらポイントに向うまで景色がぼやけて見えていた。何も気にすることなく波が見える丘の上にたどり着き数分間波を見ているといつもの二日酔いの時の景色と違う異変に気付き始めた。「なんだか急に見える景色が狭くなったなーと」それで目を擦ってみたり大きく見開いたりしてみたが一向に見える景色は変わらない、なぜそうしたかわからないがしっかりと開いている両目の左目だけを利き手ではない左手で覆ってみたら視界が真っ黒になり何も見えなくなっていたのだ。

ということは「右目は何も見えていない??」右目の視力が消えていたのほんの30秒位だったと思う。その短い時間の間に「目が見えなくなった。大変なことが起こった。」などは一切思わなかった。「大丈夫大丈夫。もし右目がこのまま見えなくなってももう片方の目が見えるのだから生きていける。」と一瞬の間に次に起こりうる人生の選択をしていたのだ。

左目から覆っていた手を放し、しばらくすると右目だけで見ていた景色が徐々に明るくなってきた。この時のことをあとで振り返ると我ながらに素晴らしくポジティブな考えをしたのだなと思う。

今思えばこの時すでに緑内障が始まっていたのだがすぐに目が回復したため、病院嫌いも手伝い診断を受けることもなく忘れてしまっていたのである。

とりあえず前編はここで終了します。また近いうちに後編書くので読んでください。

こうして長いブログを書くのも今日は夕方にペリスコープで1ラウンドすることに決めたので、午前中の暇つぶしに書いています。文章書くのは超苦手だったのですが書いているうちに書くことが面白くなってきて最近では趣味の域になってしまったかもしれません。

視力が良くサーフィンが調子良くできていたころには500%思いもつかないことが現在起こっています。人生って自分が計画も予測もしてない事が起きるので面白いですね。

普段よりショルダーが張り一段と掘れているパイプ。上げ潮時にはすごい波になりそうだ。

Aフレームの波が次から次へと右も左も今日は最高のコンディション

朝一は雲が多いけれど昼間は暑くなりそうだ。