スンバワマジックでヘルニア解消

Happy homeオープン以来初のリピーターとなった高杉さんが11日間の滞在から帰国して今日で3日目。16年前secret gardenに純さんと一緒に来たのが高杉さんとの初めての出会いだった事を覚えている。  当時47歳だった高杉さんは腰首に酷いヘルニアを伴っており体中にバンドを巻いていた。そして「もうこの先サーフィンを続けることはできないだろう。バリに来るのもこれで終わりだ。」と語っていたのを思い出す。

その当時私はまだ30代、50近くになる体中痛いおじさんを見て哀れにおもいながら「自分は絶対にこんなふうにはならない。」と他人事目線で高杉さんの事を凝視していた。もうサーフィンを続けられない高杉さんと会うのは最初で最後だろうと思っていたのだが、それから数年後にまた純さんと一緒にsecret gardenに訪れその時も腰首のヘルニアは治っていなかったがなんとかサーフィンを続けていた。それから先もだましだましにサーフィンを続けsecret garden に訪れる回数は年々増えていたのだがサーフィンに行ってもほとんど波に乗ることは無く1日1ラウンド1時間で終えていた。

ある時「ろくろく波に乗らないのにバリに来て楽しいですか?」と聞いたことがある。そうすると「バリに来るのは遊さんや皆の顔を見に来るのとマッサージを受けてたまにキャバクラ行くので十分楽しくサーフィンは二の次」と語っていた。

そんなボロボロオヤジサーファーがまさかスンバワまで来るなど予想もしていなかったけれどHappy homeが完成する数カ月前に「ロングボードだけどスンバワの波に乗れるかな?」とコロナ以前からの久しぶりの連絡が来て再会する事ができた。前回11月はスンバワ行きの飛行機にロングボードが積めないのでバリから宅急便で送ったのだけれど4泊の滞在期間中に高杉さんのボードが届くことは無くスンバワで自分のボードを見ないままの帰国となった。(ちなみにボードは帰国翌日にハッピーホームに届いた。)

バリの混雑した海が苦手の高杉さんはスンバワで貸し切りサーフィンと大自然の空気感が頭から離れず東京に戻ってから3週間後にはスンバワにボードがおいてある事を理由に、次のスンバワ行きのチケットを購入してしまった。

今回2度目のリピート滞在は前回より大分長い11泊12日。前回も相変わらずロキソニンの湿布を体中に貼り腰にコルセットをつけ、何時も通りろくろく波にも乗らずに浮いているだけだった。しかし日本に帰国してから2ヶ月近く今回のスンバワに行くためにチョコザップ(ライザップの簡単版)で身体を鍛えていたと楽しそうに語っていた。

私も少しは身体の自己メンテナンスをしているので高杉さんに体操方法を数パターン教えたら早速翌日から効果が現れ、信じられないぐらい腰と首の調子が良くなり大量に持ってきたロキソニンや湿布も使うこと無く11日間中10日間毎朝2ラウンドサーフィンを続けられる身体になり、パドルからテイクオフそしてライディングも若いときはこんなふうなサーファーだったのだろうと思い出させるような姿が見れるようになった。

今回高杉さんと12日間毎日一緒にサーフィンしてたけれど63歳になった今、確実に47歳でsecret gardenに来た時より身体もサーフィンも調子よくなってしまった。これぞスンバワマジック。

63歳から再度艶のある人生を取り戻した高杉さんは更にスンバワにハマってしまった事だろう。東京に到着して今日で2日目すでにガルーダのサイトを見て次のスンバワ行きを夢見ているかと思う。