雨で現場は休み。ビンギンは凄い事になっている様子。

全体的に雨が少ない2022の1月、今月に入り午後から夕立程度の雨はあるが、今日のように暗いうちの早朝から雨が止まらず降り続くのは久しぶりの事。

スンバワハッピーハウスの現場スタート時間7時を少しすぎたころに、「今日は強い雨なので職人全員休み。」と連絡が入ってきた。

毎朝現場の進行状況を見るのが楽しみにしているが、今日は久しぶりのお休みとなったので朝は家でパソコン作業。

建築が開始されてから3ヶ月半が過ぎ躯体工事は終了したので、次は内装の設計図を作成している。「寿司を作るのはプロだけれど、設計図を作るのは自我流の素人。」地元職人がわかるように表記は当然インドネシア語を使い、設計図通りの寸法で完成しない事を視野に入れて適切な数字をはじき出して作成する。

例えば100cmで作りたい物があるとする。しかし作成失敗して100cm以上になってしまった場合、本当に困る。

そんなスチエーションも常に頭の中に用意しておく、ではそんな時の設計図はどう作るかというと、上限は100cmなので、下限の寸法も考える。例えば下限が94cmだとすると、上限100cmと下限94cmの間をとって97cmにしておく、そうしておけば、失敗して寸法が上に振れても下に振れても、上下限希望内の数値に収まり一件落着となる。

日本の設計士さん。職人さんがこの話を聞いたら「なんじゃそれ??」と理解不明だと思うが、スンバワの職人さん達は、2000年にsecret gardenを建てた時と同等レベルなので、その時の失敗経験を活かし試行錯誤しながらやっている。

パソコンデスクの横の窓から外を眺めると、空はねずみ色の厚い雲に覆われて、天気の回復は見込めない雰囲気、通常1月はこんな天気が1週間続く事が何度かある。そんな時に困るのが洗濯物が乾かない事、雨が続き憂鬱な気持ちになり、雨が終わって晴れると清々しい気持ちになる。これから一ヶ月位そんな日々の繰り返し。

でも、このような天気でスンバワハッピーハウスの生垣用に挿木をした1200株もあるハイビスカス達は喜んでいるように見える。雨季のこの時期に挿木をしておけば雨が振り根付いて、乾季になった頃には現場に植林できる状態になっているだろう。今は3坪にも満たない範囲に1200株が収まっているが、これが3年後には2500坪の至る所にを埋め尽くしているだろう。時間は掛かるけれど、真っ赤な花で埋め尽くされたハイビスカスの生垣ができるのが楽しみだ。

そうそう、ブログを書く前にビンギンローカルのアーチが投稿した今日のビンギンの海を見てびっくり。まだコロナでバリには普通の観光客は殆どのいない状態だけれど、朝のビンギンはオンショアの湘南より悪そうな波で、この数のサーファーがいるようだ。一昔前ならこんなコンディションの海には絶対に誰もサーファーはいない。

さてコロナで観光客もいないのに、彼らはどこからやってきたのだろう?

数年前からノマドという言葉を耳にする様になり、いつの間にか当たり前になったリモートワーク、皆さんもリモートワーカーになった方、情報を見て知っている方大勢いると思いますが、情報の通りにその数はコロナで大急増。そんな場所を選ばずできる仕事の人たちは、コロナ規制が厳しかったり暗い雰囲気の自国を脱出し、長期間の入国隔離を経て続々とバリ島に押し寄せ、その数は年々増え続けている。

そしてコロナ中でも新しいお店や宿の建設が行われているビンギンや、その周辺のブキットエリアと呼ばれる場所は、数多くのサーフポイントがあり、ヨガができる場所に最新器具が揃いエアコン完備のジムなどもある。ビーガンに健康食、各国の美味しい食事も選べ、近所のスーパーでは、世界中から取り寄せたのワインやチーズ、お肉に調味料も手に入る。最近の流行りが全て揃い、自分たちの国同様便利で、自然に波にも恵まれている場所に続々とリモートワークの人たちが増え続けている為か、以前はオンショアで誰も入らないような海でも大勢のサーファーがいるのだろう。

この先コロナが緩和され、リモート化はさらに進みバリに定住する外国人の数は増加一方、そして自分で店舗経営型の商売を始める人も増えるはず、そうすると「他所よりも良いものを。」と今よりもさらにコンペティション熱は上がる。それで相乗効果で建築デザインや食べ物屋の味、サービス関係など全ての質は上がるけれど、インドネシアらしさにバリらしさは下降線をたどる一方。

コロナが開けてから3年もすると、ビンギン~ウルワツに向かう道はハワイのノースショアの道の様に渋滞し、今まで空地だった場所は建物で埋め尽くされ、海の中は人でごった返し、「あー今日は気持ちよくサーフィンできたな。」と思える日が一日も無くなる事だろう。

5~6年ほど前からそうなる事は分かっていたが、この最近の状況を見ているとさらに確信できるようになってきた。

私と同世代や先輩の方、昔のバリが好きだった方々、この先も物凄い勢いでバリ島は変化していきますよ。

今度はバリからもう少し足を伸ばしてスンバワまでくれば、ここには昔のバリが残ってますよ。