今日は私にとっては恐怖の日曜日

朝いつもどおりに波を見にいく。波は予報の数値通りに胸位、今日から大潮周りで10時がハイタイド。早朝はまだ潮が上げる前で、不定期だけれどたまに掘れたチューブを巻く波もくる。そしていつもの様に金木さん他2人のサーファーが入っている。

うーん。今すぐに入水すれば良いな波に有りつけそうだけれど、これから勢いよく潮が上げてくる。部屋に戻り歯を磨いて準備をしているうちに波は悪くなる一方、それで今日の朝も寒い。

朝やらないとなると次波が良い時間は昼からの引き際、それで夕方はガリ引きになるので今日はその一回のみサーフィンに適した波が来る。

でも今日は日曜日だ。

バリ島は毎日日曜日の様な場所で日本の海の様に「平日ガラガラ、日曜バニャバニャ」と曜日によりサーファーの数に変化は無かったのだけれど、コロナになってから、大人は仕事がなくなり、子供はオンラインスクールになり、暇な人の数が急増した。

そして以前は中国人を乗せた観光バス、建設現場に資材を運ぶ大型トラックなどで道は渋滞し移動するのが億劫だったが、今は運転でイライラする事もなく快適に移動が出来る。

8月は風が強く、風を交わす崖に近いビンギン近辺のポイントがベストシーズンとなり、それと上記の条件が揃い週末になると街の方に住んでいるサーファー達がこぞって押しかけてくる。

なので、今日のように一回だけ波が良くなる日、それも日曜日だと、海の中もビーチもコロナ閑散とは思えないほど人がいる。

人が多く訪れる事は地元にとって良いことだろうと思えるが実際は違う。それは訪れる人の人種だ。ツーリストが入国できないいま時期、訪れる人はバリに定住している人、長期滞在している人達がほとんどをしめる。

私も含めてだがこの様な人達は「自分たちがバリに住んでいる。」と言う意識からなのか、海の中では「我々はローカルだぞ」みたいなオーラを出している人が多いように感じる。

そして厄介なのが、インドネシア人と西洋人のハーフ、西洋人の子供達のサーファーだ。子供にとっては海は公園みたいなもで大いにサーフィンを楽しめば良いのだが、まあ日本の子供のように馬の雰囲気を読みながら遠慮しながらサーフィンをやる子たちは少なく、我が物顔で波に乗りまくる。

大体この手の子たちは親がビジネスをしていてバリ人の子供よりはるかに裕福で、学校はインターナショナルスクールなど同じような人種が集まる所に通い、英語で教育を受けている。

だから子供たちは海の中でもペラペラペラと英語で会話を交わしている。そんな姿を一人横目で見ながら、「ここはインドネシアなんだけれどなーと」と思っている自分がいる。

子供達の家の生活環境をイメージしてみると、自分のお父さん、お母さんは、地元の人達の従業員や使用人を抱え、日々彼らに指示を出し使う姿を見て育ってきたのだろう。それでその親の子供ということで周りの人間からも特別な待遇で接しらているはず。

だから海の中でも、インドネシアの子供とは違う特別扱いな人間と勘違いしているような態度になってしまうのだろうと思う。

今日はそんな子供達が沢山訪れる私の苦手な日曜日だ。子供達はピークからバンバン波を乗ってきて、私は徐々に徐々にインサイドに除外されていき、挙げ句の果は波に乗れなくイライラしてしまい、無理やりダンパーの波にツッコミ、「あーっつまらなかったな。」となるのが想像出来てしまう。

まだ日曜の朝だが、本日これから起きうる事を思うと、早く今日が終わり海が空いている月曜の朝を迎えたいと思ってしまう。