気持ち良くサーフィンができる場所。

今日は金曜日。イスラム教徒にとっては週の中でも一番大切なお祈りをする日、昼になると大勢の人がモスク目指し仕事を止めて、商店にはシャッターが降りる。そんなわけでここ最近は金曜日は工事現場をお休みにしている。

朝の出勤に資材の買い出しも無く、おまけに祭日で子供の幼稚園も休みなので朝は予定無し。予定がなくても「この先にやる仕事と用事を前倒しにやろうかな?それともサーフィン行ってしまおうかな?」と思案したけれど、今日は自分を許してサーフィンする事にした。

レイキーピークは良い波だけれど、人気ポイントで貸し切り状態で伸び伸びサーフィン出来ないので、朝がハイタイドで潮周りバッチリと言う事でテイクオフでは少々立つのが遅れようがパドルが遅かろうが絶対にパーリングしない易しい波でポイントに向かうまで波をかぶらないで出れるジャパニーズオヤジサーファーにとってはパラダイスの様な場所、カブルストーンに向かった。

小さな湾状の丁度真ん中の小高い場所から波が見えるポイントに到着すると、左側のグーフィーの波には誰も無く、右側のジャパニーズオヤジサーファー好みのレギュラーの波には数人入っていた。波を眺めて考える事も無くそのままダイレクトに湾の中からしばらくパドルをして沖に到着するとローカルキッズ4~5人とビジター3人ほどがいた。波数は多く波の取り合いにかけ引きなどは一切無い、いつもと同様ピースフルな雰囲気、北風で軽いサイドショアだが面に影響は無くボトムターンとカットバックの連続でたまにリップができる波も入ってくる。テイクオフするときは腹ぐらい滑り始めてから肩ぐらいにサイズアップする波で2時間もやって無いのに「もう疲れて手が上がらない。」というぐらいサーフィンを楽しめた。

もうスンバワに7ヶ月いる中、コロナの影響もあると思うけれど前乗りをされた事も無いし、した事も無い、そしてどこの有名ポイントでも当たり前の様にいる威圧的なローカルや傲慢なサーファー、それに自分だけガツガツ波に乗るサーファーに人が波待ちしていると奥へ奥へと入っていくサーファー等に遭遇していない。

スンバワのサーフポイントでは、ローカルもビジターもほとんどの人は自分が波に乗ったあとは周りの雰囲気を見て次の人に波を譲りまた自分の番が来るのを待つ。バリでは波に乗るのをミスしたり、ビビって乗れなかったりすると、周りのやからから冷たい視線、時には声に発して文句が聞こえるが、ここではそんなことは全くない。だからジャパニーズオヤジサーファーでもビギナーサーファーでも波に乗れるチャンスが自然と回ってくる。

私のようなジャパニーズオヤジサーファーではホームブレイクのビンギンでさえ波に乗れなかったり、傲慢な態度の人、イライラしている人と同じ海でサーフィンをする時が多いので、「あー今日のサーフィンは楽しかった。」と思える日は数少ない。こんな話したら、「今更何言ってるの?昔のバリは良かったな。なんて時代遅れの事ばかり言って。」とニュージェネレーションに言われてしまうかもしれないけれど、バリが好きになった理由って現在のスンバワの様な環境でサーフィンができていたからだ。

でも時代は後戻りはしない。既にどのポイントも飽和状態のバリだけれど、この先も人の増加でのポイントパニック、サーフポイントの人工的開発は拍車をかけるであろう。

このブログを読んでくれているsecret gardenの常連さんにその他の方々。多分オヤジにオバサマサーファーでピースフルな環境でサーフィンしたい方が多いと思います。今度バリに来られるときは少し時間を作って是非スンバワまで。ここにはもうバリでは失われた昔良き時代のサーフシーンがありますよ。