今日の朝のビンギン。1時間サーファーは私だけ。

昨日の午後潮周りの良い時間を狙って久しぶりにホームの波に乗った。まだハイシーズンのようなパワフルなうねりではなかったが涼しく感じる乾季東風のオフショアーが吹き規則的に訪れる波でサイズは胸~肩位のファンウェーブを楽しめた。

そして今日も先日同様の大潮周りで潮が良いのは午前2時間と午後2時間のみ、午前の潮が良い時間帯は早朝なので明るくなって間もなく入水した。少し潮が引きすぎでビンギンの波に慣れていないサーファーには厳しい状況なのか?なんとサーファーは私1人だけだった。それも1時間以上もだ。

コロナ騒動で空いている海が当たり前だけれど、それでもビンギンの波を1人で1時間も貸し切り何て滅多にない事だ。本来ならばこのような状況に「やったーラッキー」と次々波を乗るのだろうが、毎日ガラ空きの海が当たり前のスンバワから戻ったばかりで、「得したなとか良かったな」という気分はならず、スンバワで普通にサーフィンしていた時間に似ているなと思いながら色が薄いバリの景色を見ながらひとりのんびりとサーフィンを楽しんだ。

バリに戻りまだ2日目だが、このままバリでのサーフィンがスンバワに行く前と同じように楽しめるのか?そんなことを思うと不安になってしまう。

私は過去に2度このような経験をしている。

16歳の時に初めての海外旅行で3か月間ハワイでサーフィンしたときだ。当時は湘南の茅ケ崎に住みながらサーフィンに明け暮れていたのだが、ハワイでのサーフィンと海外での生活を経験した後茅ケ崎に戻ると旅立つ前と景色が変わって見えた。特にサーフィンと波に対しては茅ケ崎の海でサーフィンをしているのだけれど、いつも頭のどこかにハワイの波や景色を思いながらやっていた。それで湘南のどんなに良い波でやっても満足がいかない自分になってしまった。

そんな出来事があったため絶対海外でサーフィンしたいと強い意志が固まり19歳の時にワーホリでオーストラリアのゴールドコーストに渡った。当時のワーホリは1年間限定だったが色々なタイミングが重なりラッキーなことに永住ビザを取得できたのだ。それが確か23歳の時。

永住ビザを取得してしまったので私のサーフィンライフは一生確約されたものだと思っていたのだが、それがまた思わぬ方向に向いていった。

永住ビザを取るために会社の上役に認めてもらおうと一生懸命働き続け、気が付けば5年間も有給休暇をとらずに働いていた。無事永住ビザ取得後には久しぶりの休暇をとりバリ島に出かけた。

久しぶりの休暇で毎日サーフィンに明け暮れ、3週間過ごしたバリ島からオーストラリアに戻ると16歳の時にハワイから茅ケ崎に戻った時と同じ感覚を感じたのだ。そうバリに行く前までは「俺は最高のサーフィンライフを手に入れた。」と思っていたオーストラリアの波でサーフィンをしていてもバリの海のことばかり考えてしまうようになってしまったのだ。

また旅行に出かける前の自分とは違う自分になってしまったのだ。

それからは長年勤めたお店を退職してバリに長期滞在しオーストラリアで短期の仕事してお金を稼ぐという生活パターンを繰り返しながら、どうしてもバリ島に住みたい気持ちが大きくなりオーストラリアの永住ビザを捨てバリ島に移住してしまったのだ。

バリ島に戻ったばかりでこの先どのように心境が変化していくのかわからないけれど、今の自分の気持ちは2度過去に経験した気持ちと似ていることは確かなのだ。

バリ島のお魚はスンバワの魚より美味しい。昨日はハタに太刀魚を購入、ともに脂の乗りが良く美味だった。バリでの楽しみは魚市場とアグン山に行くこととりあえず2つかな?