大木が流れるトロピカルズ

朝まだ薄暗いうちに20歩ほど歩いて部屋から海が見える位置から波チェックをすると予報通り波は上がっている。

毎朝サーフィンしているyoyosはパワフルなうねりが炸裂し、いつもならサーファーが乗っている姿を見ながら波の良し悪しを判断するのだが今日の朝は沖で波を待っているサーファーは誰も見えない。

これから10時のハイタイド2.2mに向けて潮が上げていく。大体このような潮周りではほとんどのサーフポイントは良いコンディションになることが無い。しかし潮周りが良い時間を待っているとオンショアが吹いてきてしまう。

こういう時は少々波が悪くて満足行く波に乗れなくても1ラウンドやってしまえば、とりあえず心は落ち着くものだ。

と言うことでハイタイド周りに比較的良い波となるyoyosのお隣のポイント、トロピカルズに波を見に行ってきた。

こちらのポイントもyoyod同様先日より2サイズほど上がっていた。潮周りのせいか少々面がバタついているが十分乗れそうな波が入ってくる。

まだ朝が早くサーファーは誰もいない。そしてだだっ広いビーチを見渡す限り人の姿は釣り人一人のみ。

サーファーならこの様なスティエーションをイメージしたらパドルアウトしたくなるだろう。しかし私は早朝の誰もいないトロピカルズの海にパドルアウトする気が起きないのだ。

それはなぜかと言うと、嘘のような話に聞こえるが2日前この海を見に来たとき岸から沖に向かうカレントに大きな大木が浮いているのを見かけた。その大木をしばらく見ていたら30秒間ほど沈んだのだ、大木はカレントでが沈むのか?と、あまり深く意味を考えずに見ていたら沈んだ大木が再度浮かんで来た。おかしいな?とよく目を凝らし見ていると大木では無く生物だということが確認できたのだ。

うーん。それにしてもずいぶん細長い形の魚がいるのだなー。と思いながら見ていたら後頭部が海面からとび出していて、しっぽの方は水面下にある。長細い生物をもう一度目を凝らし見ると、それは魚で無くなんとワニだった。それもアリゲーターの様な小型じゃない。5mはあるクロコダイルだと言うことも確認できた。唯一この時私以外にビーチにいた釣りをしていたおじさんもワニの姿に驚き50mほど離れた距離から、ワニがいるぞという顔をしながら私のほうにアイコンタクトを送ってきた。

このビーチから見えるウエストスンバワの大自然を見回しながら、うーんここにワニがいても何もおかしくは無いと思った。

だから今日はワニのいるトロピカルビーチで一人でサーフィンはしたくないのである。

ここがワニの住処、トロピカルズポイント