昨日は綺麗なサンセットの夕方だったので今日の朝は晴天になるだろうと予測通りに、まだ薄暗いうちに鳥の声と共に目を覚ますと昨日までとは違う灰色の雲が無い空だった。
波は予報通りのサイズダウンでピークは胸+のスモールウェーブ、朝は少し潮が引きすぎだけれど十分サーフ可能なコンディション。
以前からの経験で3月のスンバワの日差しはバリの比ではないことは知っている。日が昇ってから2時間、3時間も海に入ると翌日に鼻の頭は真っ赤に唇はガサガサにそして目はしばしばして開くのが大変なほど強烈に日焼けをしてしまう。
今日のように波が小さな日はハイタイド時のレイキーパイプやカボルストーンがサーファーの数が少なく良い波なのだが潮が上げてくるのは9時以降から。そんな時間からサーフィンすると人間干物状態になり酷い思いをするので、日が高く登らないうちのレイキーピークへ急いでパドルアウトした。
明日はバリ島ヒンドゥー教のお正月ニュピーで、この特別な日は朝6時から翌日の朝6時になるまで24時間外出禁止、その外出禁止だが自宅の前の表通りにも出てはいけない24時間部屋に缶詰状態。そしてもう一つ火や光の使用も一切禁止、昼間明るいうちならガスコンロを使えないぐらいだでそれほど困らないのだが、夜に部屋の電気、テレビ、懐中電灯などの使用もダメ。
毎年ニュピーは必ず3月の月が隠れる新月の日が選ばれる、月が出ていると電気が無くても月明かりで物や位置が確認出来たりするのだが、月が出ない新月に電気が無しだと闇のように真っ暗となる。
毎年のことだがバリ島に住んでいる外国人やこの時期にバリに訪れた方々はこのニュピーを避けるためにバリ島以外のニュピーが行われていない島々にエスケープする人たちが大勢いる。
そんなわけで現在コロナ期間中でバリにいる外国人はかなり減少しているのだが、それでも数日前とは違う数の外国人サーファー達がここレイキーにも押し寄せてきた。
日焼けをしない為の理由の他に空いている時間にやりたいと言うもう一つの理由で朝一からパドルアウトしたのだけれどレイキーピークには20人オーバーでハッスルサーファーも大勢いた。
ニュピーを避けるために来たサーファーは大方1週間以内の短期滞在で家族や友達同士など大人数で来ている人が多いようだ。
短期滞在だと今ぞとばかりに1日2ラウンド、多いと3ラウンドとサーフィンしてしまうし、大人数で海に入ると楽しくてどうしてもはしゃいでしまったりする気持ちは分かる。
まあ私もバリから訪れた外国人サーファーで、彼らと同じ立場なのだけれど、12月から数えると3か月近くの長期滞在をしていると彼らの行動で良くないなと思う面も見えてしまったりする。
私もいずれ近いうちにバリに戻るのだけれど、ついこの前までのようにのんびりサーフィンがしたいのでニュピーエスケープで訪れているサーファーたちが早くバリに戻ってくれないかなと望んでいる。
コロナでない通常時ならここレイキーもそしてバリも現在とは非にならない混雑度だが、もう1年以上空いている海でサーフィンが当たり前になってしまったので少々の混雑でも心が落ち着かなくなる。この先通常時に戻った時には気持ちよくサーフィンできる日なんて数えるほどなのだろうと思うと心配になってくる。
15年ほど前リップカールのスポンサーを受けレイキーからバリに移り住んだDEDI GUN。しかしコロナでリップカールも多くのライダーやスタッフを解雇、彼も解雇されバリ島で収入が得れなくなり、拠点を地元レイキーに移した。これからツーリストが激減してしまった地元レイキーでどうやって生きていこうか悩んでいる。
昨日の夕日、このぐらいはスンバワでは当たり前の景色。
この数日間ピークは20人オーバー誰もいなかったパイプにも7,8人のサーファーがいる